初雪
山を新しい雪が飾りに来た。
初雪(はつゆき)は色々な訪(おとず)れ方をした。何度も丁寧過ぎる予告(よこく)の後に、遠(えん)慮(りょ)勝(か)ちに、夜こっそりと降(ふ)って止(や)むこともあった。それは時には、人の知らないうちに降(ふ)って積(つ)もって消(き)えてしまうことさえ、あるらしかった。
またある時には、余り無作法(ぶさほう)過ぎるような、襲(おそ)うような、訪れもあった。そして、大量(たいりょう)で、呆然(ぼうぜん)と見ている間に、山を冬の物に変えた。
逃(に)げ惑(まど)うように、鳥が山(やま)を舞い降り(まいおり)、よく見ると、岩(いわ)峰(みね)の中には、明らかに、無法(むほう)の雪に怒(いか)りを見せているものもあった。新しく巡(めぐ)ってきた、確かな、冬のこの土産物(みやげもの)を、手に掬(すく)い上(あ)げて、もし、そのだけの量がある、ならば、幾(いく)度(ど)も頭(あたま)から、かぶりたい気がした。
小菅suga
(ฅ>ω<*ฅ)好听好温柔嘻嘻