むかしむかし、あるところに、いじわるなおばあさんがいました。ある日、おばあさんは庭に座って、着物を作っていました。
すると、すずめがパタパタと飛んで来て、チュンチュンとかわいい声で鳴きました。
おぱあさんはすずめに言いました。「うるさいねぇ、仕事ができないよ。静かにしなさい!」
でも、すずめはおばあさんの話を聞きません。
チュンチュン鳴いて、おばあさんのそばで遊んでいました。
すると、おばあさんは怒って、すずめにはさみをえいっと投げました。
「チュン!痛い!」すずめは足にけがをしてしまいました。
すずめはとても痛そうに、チュンチュンと鳴きながら、隣の家に逃げて行きました。
隣の家には、やさしいおばあさんが住んでいました。
すずめが隣の家へ行くと、やさしいおばあさんが出て来て、すずめに言いました。
「おや、かわいそうに。けがをしているね。足から血が出ているよ。けがでうまく飛べないでしょう。薬をぬってあげようね。」
おばあさんは、すずめのけがが治るように、薬をつけてくれました。
「チュンチュン。おばあさん、本当にありがとうございました。チュンチュン。」と、すずめはおはあさんにあいさつをすると、違くに飛んで行きました。
それから、またある日。
おばあさんが庭に座っていると、一羽のすずめが飛んで来ました。
見ると、けがをしたあのすずめでした。
おばあさんは、「あぁ、けがをしたすずめだね。もうすっかりけが治ったようだね。よかった、よかった。」と言いました。
すると、すずめはおばあさんの前足元にポトンと小さな一粒の種を落として行きました。
おばあさんは、「おや?何だろう?何か落として行ったね。
あ、これはひょうたんの種だ。すずめがくれたかわいいおくりものだから、植えてみよう。」と言いました。
おばあさんはすぐにひょうたんの種を植えました。
すると、芽が出て、葉が出て、つるも長くなって、どんどん大きくなりました。
おばあさんは、毎日ひょうたんの実を取りました。
「おやまあ、立派なひょうたんだわ!こんな大きなひょうたんに何を入れようか…。」と言いました。
おばあさんが少し考えていると、ひょうたんの中に何か入っているようです。
「おや?おかしいね。まだ中には何にも入れていないのに。」と不思議に思いました。
おばあさんはひょうたんを振ってみると、なんと、お米がザクザクと出てきました。
「これはすごい!不思議なひょうたんだね。ザクザクお米が出てくるよ。」おばあさんは喜びました。それから、おばあさんがそのお米をたいてみると、甘くておいしいご飯ができました。
すずめはやさしいおばあさんに助けられたので、お礼にひょうたんの種を落として行ったのでした。
おばあさんは、「すずめや、すずめ。けがを治してあげたこと、ずっと忘れないでいたんだね。
私がお礼を言わなければいけないね。ありがとう。」と、すずめを思い出して言いました。
おばあさんは毎日、すずめを思いながら、ひょうたんの中からお米を出して、そのお米を食べて生活しました。
それを見て、隣のいじわるなおばあさんは
「ああ、いいなあ。私もすずめにやさしくしていたら、あんなにおいしいご飯が毎日食べられたのに。ああ、残念なことをした。」と、やさしいおばあさんをいつもうらやましそうに見ていたそうです。
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