第二季——大きな木2

2022-10-15 16:21:5103:40 104
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今晚的朗读内容较长

因此分成4段(4次节目)发送



「おおきなき」




むかし りんごのきが あって・・・


かわいいちびっこと なかよし。


まいにち ちびっこは やってきて きのはをあつめ かんむり こしらえて    もりの おうさま きどり。


ちびっこは きのみきによじのぼり えだにぶらさがり りんごをたべる。


木とちびっこはかくれんぼう。あそびつかれて こかげで おひるね。


ちびっこは きが だいすき・・・


そう とても だいすき




だから きも うれしかった。




けれども ときは ながれていく。




ちびっこは すこし おとなになり きは たいてい ひとりぼっち。


ところが あるひ そのこが ひょっこりきたので きは いった 


「さあ ぼうや わたしのみきに おのぼりよ わたしの えだに ぶらさがり


たのしくすごしておゆきよ ぼうや。」




すると そのこは 


「ぼくは もう おおきいんだよ きのぼりなんて おかしくて。 


かいものが してみたい。


だから おかねが ほしいんだ。 おこづかいを くれるかい。」




きはいった 


「こまったねえ。 わたしに おかねは ないのだよ。あるのは はっぱと りんごだけ。


それじゃ ぼうや わたしの りんごを もぎとって まちで うったら どうだろう。 


そうすれば おかねも できて たのしくやれるよ。」




そこで そのこは きに よじのぼり りんごを もぎとり みんな もっていってしまった。




きは それで うれしかった。






だが それから そのこは ながいあいだ こなかった・・・


きは  かなしかった。




ところが あるひ そのこが ひょっこり もどってきたので うれしさ いっぱい からだを ふるわせ きはいった 


「さあ ぼうや わたしのみきに おのぼりよ


わたしのえだに ぶらさがり たのしくすごしておいきよ ぼうや。」




「きのぼりしてる ひまはない」


おとなになった そのこは いった。


「あたたかな いえが ほしい。


およめさんがほしい こどもがほしい


だから いえが いる


ぼくに いえを くれるかい。」




きが いった 


「わたしには いえはないのだよ この もりが わたしの いえだから。


だけど わたしの えだをきり いえを たてることは できるはず。


それで たのしくやれるでしょう。」




そこで おとこは えだを きりはらい じぶんの いえを たてるため みんな もっていって しまった。




きは それで うれしかった。




だが おとこは また ながいあいだ こなかった。




そして おとこが ひょっこり もどってくると きは うれしくて ものも いえない ほどだった。


「さあ ぼうや」 


きは ささやいた


「さあ ここで おあそびよ。」




おとこは いった


「としはとるし かなしいことばかりで いまさら あそぶきもちに なれないよ。


ふねに のって ここから はなれ どこか とおくへ いきたい


おまえ ふねを くれるかい。」




きは いった


「わたしの みきを きりたおし ふねを おつくり。


それで とおくに いけるでしょう・・・


そして たのしく やっておくれ。」 




そこで おとこは きのみきを きりたおし


ふねを つくって いってしまった。




きは それで うれしかった・・・


だけど それは ほんとかな。




ながい としつきが すぎさって


おとこが また かえってきた。


きはいった 「すまないねえ ぼうや わたしには なんにもない


あげるものは なんにもない りんごも ないし・・・」


「わしのはは よわくなってとても りんごは かじれんよ。」


「ぶらさがって あそぶえだも ないしねえ・・・」


「としよりだから えだに ぶらさがるなんてむりなことだよ。」


「みきも ないから のぼれないしねえ・・・」


「とても きのぼりなんて!」


きは ふっと ためいきついて


「すまないねえ なにかあげられたら いいんだが。


わたしには なんにもない。 いまの わたしは ただの ふるぼけた きりかぶだから・・・」


いまや よぼよぼの そのおとこは


「わしは いま たいして ほしいものはない。


すわって やすむ しずかな ばしょが ありさえすれば。


わしは もう つかれはてた。」


「ああ それなら」と きは せいいっぱい せすじを のばし 


「このふるぼけた きりかぶが


こしかけて やすむのに いちばんいい。


さあ ぼうや こしかけて。 こしかけて やすみなさい。」




おとこは それに したがった。




きは それで うれしかった。



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