トランク(日语+翻译)

2023-03-17 14:17:3903:37 119
声音简介

飛行機の時間を勘違いして、出発の5時間前に成田に着いてしまった。その時、一人の丸顔の女が私のすぐ横に座った。


「どちらへ行かれるんですか」と微笑んで話しかけてきた。

「パリです。」と私が応じると、彼女はなぜか嬉しそうにもう一度微笑んだ。

「パリはお仕事ですか。」

「うん、仕事は二日間だけだけどね。」


よく微笑む女だった。見知らぬ人と話をする時には微笑みをたやしてはいけない、と小さい頃からきつく言われてきたのだろうと私は思ったが、その笑顔はとても気持ちがよかった。


彼女は傍らの革製のトランクを指差して、「あのう、ちょっと見てもらえますか。」と言って、トイレの方へ歩いて行った。途中、こちらを振り向いて例の笑顔を浮かべ、深々と頭を下げた。


彼女は1時間経っても戻ってこなかった。ロビーを行き来する人が増えて、私はトランクを自分の椅子の前に引き寄せた。トランクは異常に軽く、小さなメモがその下にあった。


「勝手なお願いですが、このトランクをセーヌ川に投げ捨てて下さい。なお、トランクには危険なもの何も入っていません。空っぽです。できれば、ポン・ヌフという橋の上から捨てて下されば幸いです。」


それは茶色の革が所々剥げかかっている古いトランクだった。他人のトランクをパリまで運んでセーヌ川に捨てる、そんな微妙な頼みは普段なら面倒だと無視するははずだが、たぶん彼女の絶え間のない微笑みが効果があったのだろう、私は自分の荷物と一緒にパリ行きのカウンターに預けたのだった。


シャルル・ドゴールに迎えに来た友人がトランクを持ち上げて、何だこれは?という表情になった。古ぼけたトランクの由来を話すと、今パリはテロ騒ぎで、それをポン・ヌフからセーヌに投げ込んだりすれば間違いなく逮捕されるよ、と私に忠告した。空港のパーキングにでもおいていけばいいじゃないか、警察が処理してくれるよ・・・彼の言うことは理解できたが、彼女の微笑みが忘れられず、また出発前の二、3時間を一緒に過ごしたトランクに愛着を感じ始めていた私は、自分の荷物と共にホテルに運び込んだ。


深夜、私はまるでテロリストのように緊張し、ホテルを出てすぐにタクシーを拾い、ポン、ヌフのワンブロック手前で降りて、凍りついている欄干に凭れかかりながら暗いセーヌにトランクを投げ捨

我记错了时间,在飞机起飞前5个小时就到了成田机场。这时,一位圆圆脸的女子做到了我身旁。


她微笑着和我打招呼:“您去那里?”

“我去巴黎。”听到我的回答,不知为什么她似乎很高兴地又笑了笑。

“您去巴黎是工作吗?”

“是啊,不过 只有两天的工作。”


她是一个总是微笑的女子。我想她可能是从小就收到了严格的教育——和不相识的人说话时一定要面带微笑。她的笑容让人很舒服。


她指着身边的皮箱对我说:“不好意思,可以帮我看一下吗?”然后朝洗手间的方向走去。途中,她回过头来,脸上露出一贯的笑容,并向我深深俯首鞠躬。


过了一个小时她还没有回来。这时,大厅里来来往往的旅客多了起来,于是我把她的皮箱拉到自己座位的前面。箱子异常地轻,下面有张纸条:


”我有个不情之请——请您把这只皮箱扔到塞纳河里。不过箱子里没有任何危险物品。是只空箱子。可以的话,请您最好从新桥往河里扔。”


那是只棕色的就皮箱,好多处皮都快要脱落了。把别人的皮箱带到巴黎扔进塞纳河里,这种难以想到的请求,若是在平时我一定会嫌麻烦不予理睬。或许是她那不断的笑容打动我了吧——我将那只皮箱和自己的行李一起拿到了飞往巴黎的行李托运处。


来夏尔·戴高乐机场接我的朋友,提起皮箱觉得很奇怪,问我是什么。我向他讲述了旧皮箱的来龙去脉。朋友忠告我,现在巴黎因为恐怖事件,要是皮箱从新桥往塞纳河里扔肯定要被逮捕。把它放在机场的停车场里不是很好吗?警察会帮着处理掉的···他说的这些我能理解,但是我忘不了她的微笑,而且这只皮箱陪我度过了出发前的两三个小时,我开始觉得有点依依不舍,于是就把它和自己的行李搬进了酒店。


深夜,我紧张得像恐怖分子一样,走出宾馆马上拦了辆出租车,在新桥前一点的地方下了车。我依靠在结冰的栏杆上,把皮箱投进了漆黑的塞纳河。


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