山の神がくれたお嫁さん｜第97回-月と星のフェバリット

第97回-月と星のフェバリット

【MC】沙耶　【音楽】三瓶進

 ■きょうの日本のむかし話：

　山の神がくれたお嫁さん

【あらすじ】

心の優しさとはやはりどんなときにも

大切なもの。白髪頭の鬼ババは

山の神様でした。

見かけで人を判断してはいけないということと

良いことをしていれば

わざわざ自分で言わなくても

きっと誰かが見ていてくれて

必ず良いことが起こるということを教えてくれています。

兔山の神がくれたお嫁さん

むかしむかし、あるところに、病気の母親と親孝行の息子がいました。

ある日、息子が山で働いていると、やぶの中からしらがの鬼ババが出てきました。

そして、息子のお弁当をのぞいて言いました。

「病気の母親にも、そんなにそまつな飯を食わせているのか？」

「母親には、ちゃんと白いご飯を食べさせているよ」　

息子が答えると、鬼ババは、

「そうか、そうか。ではあと十日したらお前の家に行くから、白いご飯をたいておけ」

と、言って、やぶの中に消えてしまいました。　

十日たって息子が白いご飯をたいて待っていると、外からドスンときれいな箱が落ちてきました。　

箱を開けてみると、中にはきれいな娘が入っていて、

「山の鬼ババに、ここの嫁になれと言われました」

と、言うのです。

息子はよろこんで、娘をお嫁さんにしました。　

お嫁さんは、隣村の長者(ちょうじゃ)の娘でした。　

話しを聞いた長者も親孝行で心のやさしい息子が好きになって、たくさんのお金をわたしてやりました。　

それで三人は、幸せに暮らしました。　

あの鬼ババは、本当は山の神さまだったのです。

おしまい

【沙耶コラム】

平安夜快乐！！！

今年は世界中が新型コロナウイルスで始まり、コロナウイルスで

終わるという、世界的パンデミックを起こした

激動の一年でした。

しかし、まだまだ、終息の気配も見せずに

来年も引き続き注意が必要です。

しかし、人間は幾多の困難をどの時代でも背負い

切り抜けてきています。日本のクリスマスも

今年は自粛モードですが、心だけは季節のものを

感じたり、前を向いて頑張っていきたいですね。