むかしむかし、能登の国(のとのくに→石川県)に、一人の若い百姓がいました。
很久以前,有一个能登国(石川县)的年轻老农民。
若者は子どもの頃から木や花が好きで、よく山へ行っては珍しい草や花を取って来て庭のすみに植えたり、鉢で育てたりして大事にしていました。
年青人打小就喜爱花草树木,常去山上挖来珍贵的花草种在庭院的角落里或是栽在花盆里精心地养护。
この若者が住む村境に深見山(ふかみやま)といって、一段と高い山があります。
年轻人所住的村子边界处有座很高的山叫深见山。
さて、ある暑い夏の日の事。
事情发生在某个炎热的夏天。
若者が深見山を歩いていると、どこからともなく良い香りが漂ってきました。
年轻人正在深山里走着,这时不知从何处飘来了一股沁人心脾的香味。
甘い様な、酸っぱい様な、それでいてどこか懐かしい、とても不思議な花の香りです。
总觉得是让人怀念又很不可思议的甜甜的、酸酸的花香气。
花の事なら何でも知っている若者でしたが、この香りをかいだのは今日が初めてです。
对于花无所不知的年轻人,却是初次闻到这种花香。
(いったい、何の花だろう?)
(这到底是什么花呢?)
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