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初声日语教学部&初声日语电台联合制作——全书朗读《起风了(風立ちぬ)》
風立ちぬ-5
朗读:初声教学部 柠檬
作者:堀辰雄
音审校对:教学部茉莉&电台Seki
后期制作:小樱
そしてずっと後になって、いつかこの美しい夕暮が私の心に蘇(よみがえ)って来るようなことがあったら、私はこれに私達の幸福そのものの完全な絵を見出すだろうと夢みていた。
「何をそんなに考えているの?」私の背後から節子がとうとう口を切った。
「私達がずっと後になってね、今の私達の生活を思い出すようなことがあったら、それがどんなに美しいだろうと思っていたんだ」
「本当にそうかも知れないわね」彼女はそう私に同意するのがさも愉(たの)しいかのように応じた。
それからまた私達はしばらく無言のまま、再び同じ風景に見入っていた。が、そのうちに私は不意になんだか、こうやってうっとりと見入っているのが自分であるような自分でないような、変に茫漠(ぼうばく)とした、取りとめのない、そしてそれが何んとなく苦しいような感じさえして来た。そのとき私は自分の背後で深い息のようなものを聞いたような気がした。が、それがまた自分のだったような気もされた。私はそれを確かめでもするように、彼女の方を振り向いた。
「そんなにいまの……」そういう私をじっと見返しながら、彼女はすこし嗄(しゃが)れた声で言いかけた。が、それを言いかけたなり、すこし躊躇(ためら)っていたようだったが、それから急にいままでとは異った打棄(うっちゃ)るような調子で、「そんなにいつまでも生きて居られたらいいわね」と言い足した。
「又、そんなことを!」
私はいかにも焦(じ)れったいように小さく叫んだ。
「御免なさい」彼女はそう短く答えながら私から顔をそむけた。
いましがたまでの何か自分にも訣(わけ)の分らないような気分が私にはだんだん一種の苛(い)ら立(だ)たしさに変り出したように見えた。私はそれからもう一度山の方へ目をやったが、その時は既にもうその風景の上に一瞬間生じていた異様な美しさは消え失せていた。
その晩、私が隣りの側室へ寝に行こうとした時、彼女は私を呼び止めた。
「さっきは御免なさいね」
「もういいんだよ」
「私ね、あのとき他のことを言おうとしていたんだけれど……つい、あんなことを言ってしまったの」
「じゃ、あのとき何を言おうとしたんだい?」
「……あなたはいつか自然なんぞが本当に美しいと思えるのは死んで行こうとする者の眼にだけだと仰(おっ)しゃったことがあるでしょう。……私、あのときね、それを思い出したの。何んだかあのときの美しさがそんな風に思われて」そう言いながら、彼女は私の顔を何か訴えたいように見つめた。
その言葉に胸を衝(つ)かれでもしたように、私は思わず目を伏せた。そのとき、突然、私の頭の中を一つの思想がよぎった。そしてさっきから私を苛ら苛らさせていた、何か不確かなような気分が、漸(ようや)く私の裡(うち)ではっきりとしたものになり出した。……「そうだ、おれはどうしてそいつに気がつかなかったのだろう? あのとき自然なんぞをあんなに美しいと思ったのはおれじゃないのだ。それはおれ達だったのだ。まあ言って見れば、節子の魂がおれの眼を通して、そしてただおれの流儀で、夢みていただけなのだ。……それだのに、節子が自分の最後の瞬間のことを夢みているとも知らないで、おれはおれで、勝手におれ達の長生きした時のことなんぞ考えていたなんて……」
いつしかそんな考えをとつおいつし出していた私が、漸(や)っと目を上げるまで、彼女はさっきと同じように私をじっと見つめていた。私はその目を避けるような恰好(かっこう)をしながら、彼女の上に跼(かが)みかけて、その額にそっと接吻した。私は心から羞(はず)かしかった。……
(因中文译文版已有出版作品,故本节目不备注中文翻译)
慭愔
想知道中文意思
omoide
喜欢喜欢。这个声音
啦啦啦的小姐
只有柠檬的声音和这本书的情调很配,其他的都感觉让我听起来效果不好
听友82962197
一番の感情付けの声、とても綺麗
空镜123
喜欢柠檬的声音