11 第十一篇

2023-10-16 04:08:0502:16 3601
所属专辑:天声人语集萃2
声音简介

日语读物天声人语集萃2的音频,希望能对大家有所帮助!

bana13

とは言えモーセの十戒は「殺すなかれ」を説き、仏教の在家の五戒も「不殺生」を第一に置く。デマカセとは言え、身内を人身御供にして休む日の朝、寝覚めがよろしいはずもないと思う。  井上さんも、気分は重かった。上野駅で担当者が手渡してくれた紙包みには、香典の5000円札が1枚。あの時ほど筆の遅さを悔やんだことはないと、短い随筆『原稿遅延常習者の告白』で猛省している。

回复@bana13
表情0/300
其他用户评论

bana13

ある年は5回も身内を「冥土へ送っ」ていった。「不幸続きで気の毒に思っていた。休暇のために『死なせた』とは思ってもみなかった」と上司は困惑気味だ。  不心得者の「犠牲」になったのは、おじ、おばが大半と言う。なるほど、彼らは重宝な存在だったかもしれない。父母は二人。祖父母なら4人が相場だが、おじ、おばは数に決まりがない。何度も嘘がつけるし、「死なせる」罪悪感も親兄弟より薄い。職場の掲示や香典もないから、お手軽でもある。

bana13

作家の井上ひさしさんは、執筆が遅いので名高い。自ら『遅筆堂』を名乗るほどだ。あるとき、締め切りの言い訳に窮して、「田舎のお袋が死にました」。担当者は、まんまと担がれた。早く帰郷するように、上野駅まで車で送ってくれた、と自戒を込めつつ回想している。  井上さんも驚くだろう。「身内に不幸が」と嘘を言うなどして、有給の服喪休暇をとっていた京都市の職員42人が処分された。5年で計127回にのぼっていて、給与の過払いは100万円を超えるらしい。  この間に12回と言う剛のものもいた。