敬語表現が適切なのはどちらでしょう?【会社の受付係が来客に対して、自社の誰に用があるのか尋ねる】
1、どなたをお呼びいたしましょうか
2、誰をお呼びいたしましょうか
会社の受付係は、来客と話すときには可能な限り丁重に話す必要があります。
とすると、一見、1の「どなたをお呼びいたしましょうか」がふさわしいような気がします。
しかし、実は1は不適切なんです。というのは、「どなた」は「誰」の尊敬語だからです。
自分を含めた自社の人間のもの・ことについて来客と話すときは、例え社長についての話でも、尊敬語を使ってはいけません。
よって、自社の人間の「誰」は「どなた」と言わず、そのまま「誰」と言うのが適切です。ということで、正解は2「誰をお呼びいたしましょうか」でした。
ただ、「誰をお呼びいたしましょうか」って、少々冷たく聞こえるのも事実ですね。同じ意味を伝える表現で、「どの者をお呼びいたしましょうか」というのを聞いたことがありますが、これもまた堅い…
このように、正しい敬語表現は時として冷たい響きを帯びることがあります。
そういったときに、敬語として間違っていても温かいニュアンスの言葉を選ぶのか、それとも、正しい敬語を駆使しつつ、表情や態度でこちらの誠意を伝えるのか、これはなかなか難しい選択ですね。
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