【日本の怪談話集】34 二人幽霊

2023-10-19 00:08:3804:20 1730
所属专辑:日本語の物語
声音简介

朗読 横島小次郎
内容 : 死んでも仲の良い、年の離れた二人の幽霊。
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 むかしむかし、あるお寺のお墓に、幽霊が出るとのうわさがありました。
 その幽霊は二人で、特に悪い事をするわけでもなく、ただ仲良く話し合うだけだそうです。

「幽霊が二人でおしゃべりするなど、聞いた事がない。???よし、おれが確かめてやる」
 うわさを聞いた男が、一人でお墓に行きました。
 やがて、草木も眠る、うし三つどき(→午前二時ごろ)。
 ヒソヒソッ、ヒソヒソヒソッ。
 どこからか、話し声が聞こえてきました。
 男が声をたよりに墓石の間をぬっていくと、小さな墓石のそばに男と女の幽霊がいて、手を取り合って言葉をかわしています。
 男の幽霊はまだ三十前ですが、女の幽霊は六十を過ぎたおばあさんでした。
(年の離れた親子、???いや、ばあさんと孫の幽霊かな?)
 男はじっと幽霊の話を盗み聞きしましたが、話の内容からすると二人は夫婦の様です。
「うわさ通りに幽霊がおしゃべりしているが、しかし夫婦にしては、こんなに年が違うのはおかしい」

 次の朝、男はお寺の和尚(おしょう)さんに昨日の事を話して、お墓まで来てもらいました。
「確かこの辺りの墓に、二人の幽霊が現れたのですが、???えーと、どの墓だったかな?」
 男が昨日のお墓を探していると、和尚さんが小さな墓石の前で足を止めて言いました。 
「それはきっと、このお墓でしょう」
「ああ、それそれ、その墓だ。和尚さん、よければその墓のいわれを教えてくれませんか?」 
 すると和尚さんは、男にこんな話をしました。
「このお墓は四十年近く前の物で、若い奥さんを残して死んだ男のお墓です。
 残された奥さんは長生きをして、数年前に六十を過ぎて死んでしまいました。
 奥さんの遺言で先に死んだ夫のお墓に埋めてあげましたが、奥さんには子どもも親類もいなかったので、誰もお参りに来てくれる者がおらず、未だに成仏できないでいるのでしょう」
 和尚さんの話を聞いて、男は二人の幽霊の年が違うわけがわかりました。
「死んで幽霊になっても仲むつまじくするなんて、うらやましい話だ。おれも、いい嫁さんを見つけなくちゃ」
 男は和尚さんに頼んで、二人が無事に成仏できるようにお経をあげてもらいました。


おしまい

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云胡不疑

内容:死后也恩爱的两个忘年交幽灵。 很久很久以前,有传言说某个寺庙的墓地里有幽灵出没,有两个,并没做什么坏事,只是在一起聊天而已。

云胡不疑

“我没听说过有两个幽灵在一起聊天的事……待我来探个究竟。”有个男人听到传闻就一个人去了墓地。万籁俱寂(夜里两点左右),悉悉索索~悉悉索索,不知从哪里传来了说话声。这人循着声音在墓碑之间穿行,见有个小墓碑旁边有个男人和一个女人的鬼魂,他们正在手拉手说着话。男幽灵还不到三十岁,女幽灵已经是六十多岁的老奶奶了。(年龄悬殊的母子,不,是奶奶和孙子的幽灵吗?)男人一直偷听着幽灵的谈话,从谈话内容来看,两人像是夫妇。 “幽灵像传闻中那样在说话,但若是夫妻,年龄相差这么大,真是奇怪。”第二天早上,男子把昨天的事情告诉了寺庙的和尚,让他到墓地来。

云胡不疑

“这附近的坟墓里,确实出现了两个幽灵,………是哪个墓来着?” 男子正在寻找昨天的墓地,和尚在小墓碑前停下脚步说:  “那一定是这个墓吧?” “啊!对了,就是那座墓,师父,如果可以的话,能告诉我那座墓的来历吗?”  和尚说:“这个墓是将近四十年前的,男子撇下年轻妻子死去了。 妻子活得很长,几年前六十多岁死的。按照夫人的遗言,把她埋在去世丈夫的坟墓里,但由于夫人没有子女亲人,所以没人来参拜,所以至今还不能成佛。” 听了和尚的话,男人明白了两个幽灵的年龄不同的原因。“死后变成幽灵还这么恩爱,真是令人羡慕。我也得找个好媳妇。” 男人拜托和尚给他们诵经,让他们两人顺利成佛。 故事完