282話
【フレーズ】
誰にも文句は言わせないよ。
我不想让他们说一个不字。
【ストーリー】
初子が手芸の店を開くことになりました。道子や辰則は難色を示しましたが、仁は物件の選定や内装の手配等、初子の起業を全面的に支えます。仁は自分たちには初子を支える務めがあると語り、おしんを感動させます。終戦後、初子が東京で自分を犠牲にして一家に送金してくれていたことを、仁と希望は口に出さずとも忘れずにいたのです。
【ダイアログ】
仁:希望だって察していたはずだ。戦後、初ちゃんが家出した。その後、初ちゃんから、時々金が送られてきた。どこにいるのかわからないのに、金だけが届いた。その金がどんな金だったか、初ちゃんがどんな思いで稼いだ金か…。
おしん:仁…。
仁:俺には、はっきりわかるよ。
希望:言うな。それだけは口にしてはいけない。初ちゃんへの冒涜だぞ。
仁:あぁ。言えと言われたって、言えやしないよ。けどな、希望。俺たちは、そのことを忘れちゃいけないんだよ。初ちゃんが俺たちのために、自分の命をすり減らして、魂まで投げ打って…。俺、その初ちゃんのことを思うと、いま初ちゃんには、どんなことでもしてやりたい。そりゃあ初ちゃんの青春は帰ってこやしないさ。金で買い戻すなんてできやしないよ。だからせめて、俺にしてやれる精一杯のつぐないをしたいんだよ、初ちゃんに。
希望:仁…。
仁:ただ、そのこと誰も知らないんだ。道子にも禎にも辰則にも話せない。それがつらいんだよ。でも誰にも文句は言わせないよ。なぁ希望、俺たちが初ちゃんを守ってやらないで、誰が初ちゃんを守ってやれるんだ。初ちゃんの深い傷の痛みを知っているのは、俺たちだけなんだから。
希望:あぁ。私だって、初ちゃんの面倒をみるのは、私たちの務めだと思っている。結婚はできなかったけれど、女房とか恋人とかって言う生臭いモノじゃない。初ちゃんは私にとって神聖な母親だ。大事な姉さんだ。私だってできるだけのことはするつもりだよ。
【Vocaburary】
<出所:北辞郎>
报答 bào dá
報いる.答える
〈例〉为了报答救命之恩=命を救ってくれた恩に報いるために.
说半个不字 shuō bàn ge bù zì
〈慣〉反対の意思表示をする.
〈例〉老板说的话,谁敢说半个不字?=社長の言うことに対して、誰が反対を言えるのか.
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