11课

1372253phos

子供や部下を一人前に育てることがその役割で、子供や部下はそのことを理解した上で、縦の関係を受け入れた、その結果、お互いが信頼し合える人間関係が築かれていた。横社会では、厳しいやり取りを交わさなければならないような人間関係は歓迎されない、しかし、責任や役割のない気楽な関係が信頼できる人間関係を生み出すことはない、縦の関係がすっかりみられなくなったとは言えないが、横の繋がりが大切にされるようになった今、その影響で失われつつあるものが、何か真剣に考えてみる必要がある。

1372253phos

縦の関係は身分制度が廃止されてからも、長く家族が学校、会社内の人間関係に残り、日本は縦社会だと言われてきた。 　時代をを反映して、人間関係のあり方がそれに相応しい形に変わるのは自然なことだ、しかし、自由で平等な関係を大切する横会社には、1人ではない、誰かと繋がっているのだと確認し、安心するために、電話をかけメールを送るだけのつながりしかない、そこでは、無責任な人間関係しか育ってないという意見がある、確かに、縦の関係は息の詰まりそうな厳しい人間関係ではあった、しかし、上司にしろ、両親にしろ、上に立つ者には明確な責任と役割が存在した。

1372253phos

つながる(縦と横) 　親子関係が友達のようになり、先生に対して学生や生徒はまるで仲間のように話す、親も先生も人間関係が大切だからと厳しいことは言わない、会社で敬語が使えない若い社員のことなど、もう取り立てて話すことでもなくなった、今は長く続いた上下関係が影を潜め、自由で平等な横の繋がりを大切にする時代なのだ。厳しい上下関係の社会では、その関係を守って生活せざるを得ず、身分が違えば気安く口をきくことさえできなかった。毎日の生活場でも、上下関係を無視すれば、周りの反発を買い、仲間として扱ってもらえなかった。